相続手続きは自分でできる?司法書士に依頼すべき?【費用・手間を比較】
相続登記(不動産の名義変更)を自分で手続きするか、司法書士に依頼するか。その選択は、費用、時間、そして相続の複雑さに大きく左右されます。本ガイドでは、両者の費用相場、手間、所要時間を詳しく比較し、あなたのケースに最適な選択肢をご提案します。
自分で手続きする場合の費用
相続登記を自分で行う場合、必要な費用は主に以下の項目に分かれます。複雑でないケースであれば、総額1〜3万円程度で済むことがほとんどです。
戸籍謄本・除籍謄本の取得費用
被相続人の出生から死亡まで、また相続人全員の戸籍謄本が必要です。1通あたり450円〜750円程度かかります。被相続人が転籍を繰り返していた場合、5〜10通程度必要になることもあります。
- 1通あたり:450円〜750円
- 平均的なケース:5〜8通で2,500円〜5,000円程度
- 複雑なケース(転籍多数):10通以上で5,000円以上
登録免許税
相続登記にかかる登録免許税は、固定資産税評価額の0.4%です。これは固定資産税納税通知書で確認できます。
- 計算例:不動産の評価額が1,000万円の場合 → 0.4% × 1,000万円 = 40,000円
- 複数不動産の場合は合計評価額に対して0.4%を計算
- 法務局に申請時に納付
法定相続情報一覧図の取得(当ツールで無料)
法務局で法定相続情報一覧図の交付申請をする場合、手数料は無料です。当ツールでPDF作成して、法務局に提出することで正本を交付してもらえます。
その他の実費
- 申請書の郵送費:500円程度
- 不動産登記簿の取得(参考用):1件300円程度
- 固定資産評価証明書の取得:1件200円〜400円程度
単純なケース(不動産1件、相続人が配偶者と子2人)なら、登録免許税を含めても1〜3万円で済みます。戸籍取得費は数千円、登録免許税は固定資産評価額で決まります。
司法書士に依頼する場合の費用
司法書士に相続登記を依頼した場合、報酬と実費がかかります。報酬相場は5〜15万円で、案件の複雑さと相続財産の額によって大きく変動します。
司法書士報酬の相場
相続登記の報酬は、不動産の数や相続関係の複雑さで決まります。多くの事務所が以下のような料金体系を設定しています。
- 単純なケース(不動産1件、相続人少):5〜8万円
- 標準的なケース(不動産2〜3件):8〜12万円
- 複雑なケース(不動産多数、相続関係が複雑):12〜15万円以上
実費の内訳
上記報酬に加えて、以下の実費がかかります。
- 戸籍謄本など書類取得費:2,000円〜5,000円
- 登録免許税:固定資産評価額の0.4%
- 法定相続情報一覧図交付申請手数料:無料
- 法務局への申請手数料:無料(登録免許税以外)
複雑さによる費用の変動
以下のような要因により、司法書士費用は大きく変わります。
- 不動産の数が多い(複数物件)
- 相続人が多い、または遠方にいる
- 遺産分割協議が必要
- 相続人の中に未成年者や行為能力がない人がいる
- 数次相続(前の相続が未了のまま新しい相続が発生)
- 遺言の検認が必要
ほとんどの司法書士事務所は初回相談を無料で受け付けています。正確な費用を知りたい場合は、まず見積もりを取り寄せることをお勧めします。
費用・手間の比較表
自分で手続きする場合と司法書士に依頼する場合を、複数の観点から比較しました。
| 項目 | 自分で手続き | 司法書士に依頼 |
|---|---|---|
| 費用 | 1〜3万円程度 (登録免許税を含む) |
8〜18万円程度 (報酬5〜15万円+実費) |
| 所要時間 | 1〜2か月 (書類収集2〜4週間) |
2〜4週間 (司法書士への依頼後) |
| 手間 | 多い (自分で全て対応) |
少ない (書類作成は依頼先が担当) |
| 正確性 | 法務局の手引きに従えば対応可 ただしミス可能性あり |
高い (専門家が対応) |
| 対応可能な複雑さ | 〜単純なケース (相続人少、不動産1件) |
複雑なケースにも対応可 (数次相続、遺産分割協議等) |
費用だけを見ると自分で手続きする方が圧倒的に安いですが、手間と時間を考慮すると、複雑なケースでは司法書士への依頼が経済的・精神的に合理的な選択肢となる場合が多いです。
自分でやるのがおすすめなケース
以下に該当するケースであれば、自分で相続登記を行うことをお勧めします。費用を大幅に削減でき、手続きもそこまで複雑ではありません。
相続人が少ない
- 配偶者と子1〜2人のみ
- 争いがない(遺産分割協議がスムーズに進む)
- 相続人全員が協力的
不動産が1件だけ
- 相続する不動産が単一の土地または建物
- 登記簿が複雑でない(権利関係がシンプル)
- 抵当権等の負債がない、または債務は他で処理済み
遺産分割協議が不要
- 法定相続分での相続(遺言がある、または相続人全員が同意)
- 全て被相続人の単独名義
- 相続人間で協議がまとまっている
時間に余裕がある
- 戸籍取得や書類作成に2〜3か月かけられる
- 法務局への相談に何度か足を運べる
- ストレスなく進める環境がある
ケース例
山田太郎さんが亡くなり、相続人は妻・子2人のみ。相続財産は神奈川県内の不動産1件のみ。遺言はなく、全員で法定相続分での相続に同意している。 → このケースなら自分で対応可能。費用も2〜3万円で済みます。
司法書士に依頼すべきケース
以下のいずれかに該当する場合は、司法書士への依頼を強くお勧めします。複雑さが増すと、ミスや手続き遅延のリスクが高まり、結果的に手間と時間が増えることになります。
相続人が多い、または遠方にいる
- 相続人が5人以上
- 相続人の中に海外在住者がいる
- 相続人が散在し、書類集めに時間がかかる
- 相続人間で連絡が取りづらい
不動産が複数ある
- 2件以上の不動産を相続
- 複数の法務局(管轄)に申請が必要
- 不動産の種類が異なる(土地、建物、山林等)
数次相続が発生している
- 前の相続が未了のまま新しい相続が発生
- 相続人が相続の途中で亡くなった
- 複数の世代の相続登記をまとめて処理する必要がある
遺産分割協議が必要
- 遺言がなく、相続人間の合意形成に時間がかかる
- 遺産分割で紛争の可能性がある
- 遺産分割協議書の作成が複雑
相続放棄やその他の手続きが必要
- 一部の相続人が相続放棄する
- 遺言の検認手続きが必要
- 限定承認を検討している
- 故人に多額の負債がある
期限が迫っている
- 相続税申告期限が迫っている(10か月以内)
- 権利証紛失等で登記に問題が生じる可能性
- 早急に名義を変更する必要がある
ケース例
田中花子さんが亡くなり、相続人は兄弟3人と姉1人。兄は海外赴任中、姉は認知症で成年後見人が必要。相続財産は東京・神奈川・千葉に不動産3件。前の相続(10年前の母の相続)が未了のままになっている。 → このケースは複雑度が高く、自分でやるのはほぼ不可能。司法書士への依頼が必須です。
本ツールで費用を抑えて自分で作成
法定相続情報一覧図は当ツールで無料作成
法定相続情報一覧図は、相続登記の必須書類です。法務局で作成・交付してもらうのが一般的ですが、当ツールを使えば完全無料で、ブラウザだけで法務局提出用のPDFを作成できます。
- 登録不要、データ保存なし
- 複数回作成可能
- 法務局の指定フォーマットに完全準拠
- PDF出力後、そのまま法務局に提出可能
自分で相続登記をする流れ
- 被相続人の戸籍謄本を取得 — 市区町村役場で取得(出生から死亡まで)
- 相続人全員の戸籍謄本を取得 — 各市区町村役場で取得
- 本ツールで法定相続情報一覧図を作成 — 完全無料、ブラウザで完結
- 法務局に法定相続情報一覧図を提出 — 正本交付申請
- 相続登記申請書を法務局の手引きに従い作成 — 法務局Webサイトに記入例あり
- 法務局に登記申請書を提出 — オンライン申請または郵送
- 登録免許税を納付 — 法務局指定の方法で納付
- 登記完了を確認 — 1〜2週間で完了
法務局の手引きを活用
各地の法務局では、相続登記の手引きをWebサイトで公開しています。申請書の作成例もあり、これに従えば多くのケースで自分で対応できます。不明な点は法務局に相談することで、さらに安心です。
当ツール + 法務局手引き = 最小費用での相続登記
当ツールで法定相続情報一覧図を無料作成し、法務局の手引きを参考に申請書を作成することで、司法書士報酬(5〜15万円)をゼロにすることができます。戸籍取得費と登録免許税のみで相続登記が完了します。
- 費用を抑えたい
- 手続きを学びたい
- 司法書士への報酬をカットしたい
- プライバシーを守りたい(外部に委託しない)
- 自分のペースで進めたい