相続手続きの必要書類
チェックリスト
相続手続きでは、手続きの種類ごとに集める書類が異なります。このページでは「法定相続情報一覧図の申請」「相続登記(不動産名義変更)」「金融機関の相続手続き」それぞれに必要な書類を一覧にまとめました。各書類の取得先・費用の目安も記載しています。
1法定相続情報一覧図の申請に必要な書類
法定相続情報一覧図の交付申請は、最寄りの法務局(登記所)に行います。以下の書類を用意します。
全パターン共通で必要な書類
| 書類名 | 内容・取得先 | 必要性 |
|---|---|---|
| 法定相続情報一覧図 | 作成した一覧図(当ツールで作成可)。A4横向き・黒ボールペンまたは印字 | 必須 |
| 申出書 | 法務局の書式(窓口またはHPからDL)。申出人の氏名・住所・連絡先を記入 | 必須 |
| 被相続人の戸籍(除籍)謄本 | 死亡の記載がある戸籍。本籍地市区町村役場で取得 | 必須 |
| 被相続人の出生〜死亡までの戸籍一式 | 改製原戸籍・除籍謄本を含む全戸籍。各本籍地役場へ請求 | 必須 |
| 被相続人の住民票の除票 | 最後の住所地の市区町村役場で取得。本籍地の記載を含むもの | 必須 |
| 相続人全員の現在の戸籍謄抄本 | 各自の本籍地役場で取得。発行から3か月以内のもの | 必須 |
| 申出人の氏名・住所を確認できる書類 | 運転免許証・マイナンバーカード等のコピー | 必須 |
| 委任状 | 代理人が申請する場合のみ必要 | 代理申請時のみ |
費用:法定相続情報一覧図の交付申請は無料です。ただし戸籍謄本の取得には1通あたり450〜750円程度かかります。必要な戸籍の通数は家族構成によって異なりますが、一般的に5〜20通程度になることが多いです。
2相続登記(不動産名義変更)に必要な書類
相続登記は2024年4月から義務化されました。申請先は不動産の所在地を管轄する法務局です。遺言書の有無・遺産分割協議の有無によって必要書類が変わります。
全ケース共通
| 書類名 | 内容・取得先 | 必要性 |
|---|---|---|
| 登記申請書 | 法務局の書式または自作(HPに記載例あり) | 必須 |
| 被相続人の戸籍一式(出生〜死亡) | または法定相続情報一覧図で代替可 | 必須 |
| 被相続人の住民票の除票 | 最後の住所の証明。本籍地記載のもの | 必須 |
| 不動産の固定資産評価証明書 | 登録免許税の計算に必要。不動産所在地の市区町村役場で取得 | 必須 |
| 取得する相続人の住民票 | 名義変更先の人の現住所証明 | 必須 |
遺産分割協議で相続する場合(追加書類)
| 遺産分割協議書 | 相続人全員が署名・実印押印したもの | 必須 |
| 相続人全員の印鑑証明書 | 遺産分割協議書に押印した実印の証明。発行から3か月以内 | 必須 |
遺言書に基づいて相続する場合(追加書類)
| 遺言書 | 公正証書遺言、または検認済みの自筆証書遺言 | 必須 |
| 受遺者の住民票 | 遺言で不動産を受け取る方の現住所証明 | 必須 |
登録免許税:相続登記には登録免許税がかかります。税額は「固定資産評価額 × 0.4%」です。例えば評価額が2,000万円の不動産であれば8万円になります。
3金融機関(銀行・証券)の相続手続きに必要な書類
銀行・証券会社ごとに書式や必要書類が異なります。まず各金融機関に連絡し、所定の「相続手続き依頼書」または「相続届」を取り寄せるところから始めます。以下は一般的に必要になる書類の一覧です。
銀行・証券会社の相続手続き(一般的な必要書類)
| 書類名 | 内容 | 必要性 |
|---|---|---|
| 相続手続き依頼書(所定書式) | 各金融機関の書式。窓口またはHPから取得 | 必須 |
| 被相続人の戸籍一式(出生〜死亡) | または法定相続情報一覧図で代替可(金融機関による) | 必須 |
| 相続人全員の戸籍謄本 | 法定相続情報一覧図で代替可(金融機関による) | 必須 |
| 相続人全員の印鑑証明書 | 発行から3か月以内のもの | 必須 |
| 遺産分割協議書 | 遺産分割が完了している場合 | 協議書がある場合 |
| 通帳・キャッシュカード・証書 | 名義変更・解約対象の口座のもの | 必須(あれば) |
| 払戻しを受ける相続人の通帳・印鑑 | 振込先または窓口での本人確認用 | 必須 |
法定相続情報一覧図の活用:複数の金融機関で手続きする場合、法定相続情報一覧図を事前に取得しておくと、戸籍謄本を各機関に提出する手間が省けます。法務局に申請すれば必要枚数を無料で追加交付してもらえます。
4相続パターン別・必要書類の違い
法定相続情報一覧図の申請に必要な「相続人の戸籍謄本」は、相続パターンによって取得すべき書類の種類が変わります。
| 書類 | 配偶者+子 | 子のみ | 配偶者のみ | 親のみ | 配偶者+親 |
|---|---|---|---|---|---|
| 被相続人の戸籍一式(出生〜死亡) | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
| 被相続人の住民票の除票 | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
| 配偶者の戸籍謄本 | ✓ | — | ✓ | — | ✓ |
| 子全員の戸籍謄本 | ✓ | ✓ | — | — | — |
| 子が死亡していることの証明(除籍など) | 子が先に死亡の場合 | 子が先に死亡の場合 | — | — | — |
| 父母(存命)の戸籍謄本 | — | — | — | ✓ | ✓ |
| 子がいないことの証明(戸籍記載で確認) | — | — | 戸籍一式で確認 | 戸籍一式で確認 | 戸籍一式で確認 |
5書類の取得先と費用の目安
| 書類名 | 取得先 | 費用(1通あたり) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 戸籍謄本(現在) | 本籍地の市区町村役場 | 450円 | 郵送請求可。マイナンバーカードがあればコンビニ交付も可 |
| 除籍謄本・改製原戸籍 | 本籍地の市区町村役場 | 750円 | 郵送請求可。古い本籍地を辿って順次請求する |
| 住民票・住民票の除票 | 住所地(最後の住所地)の市区町村役場 | 200〜300円 | コンビニ交付可(住民票)。除票はコンビニ不可 |
| 印鑑証明書 | 住所地の市区町村役場 | 200〜300円 | マイナンバーカードがあればコンビニ交付可 |
| 固定資産評価証明書 | 不動産所在地の市区町村役場 | 200〜400円 | その年度(4月以降)のものを取得する |
| 登記事項証明書(不動産) | 法務局(オンライン申請も可) | 480〜600円 | オンライン申請は334円。登記・供託オンライン申請システムから |
| 法定相続情報一覧図(交付) | 最寄りの法務局(申請後に交付) | 無料 | 申請は無料。必要枚数は何通でも無料で交付される |
郵送請求のポイント:本籍地が遠方の場合は郵送で戸籍を取り寄せられます。定額小為替(郵便局で購入)を同封し、返信用封筒(切手貼付)を入れて請求します。取得に1〜2週間かかることがあるため、早めに動き始めることをお勧めします。